群馬県施設別生存率 高崎総合医療センター 2014-2015年症例


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全体について

当院は、救命救急センターを有する地域中核総合病院であり、合併症を有するがん患者、救急搬送や緊急手術症例も多く含まれています。全国平均と比べ、70歳代以上(特に80歳代以上)の症例の占める比率が高いことも生存率に大きく影響しています。下記に疾患別の特徴を示していますが、生存率が全国平均を下回った癌種に共通して、高齢者の比率が高い、早期症例の比率が低いことなどが要因として挙げられます。

胃がん

全体の生存率は、全国平均と比べ、11%ほど低い結果でした。全国平均と比べ、ステージIの比率が少なく、手術症例の比率が低かったこと、80歳代以上の比率が高いことが要因だと考えます。

大腸がん

生存率は、全国平均と比べ8.8%ほど低い結果でした。全国平均と比べ、進行症例の比率が高く、70歳代、80歳以上の比率が高いことが要因だと考えます。発見経緯として、がん検診・健康診断の比率が低く、有症状の救急搬送や緊急手術例も多く含まれることも生存率低下の一因と考えます。

肝細胞がん

全体の生存率は、全国平均と比べ、14.8%ほど低い結果でした。全国平均と比べ、70歳代以上の高齢の患者の比率が高く、外科治療が可能であった症例の比率が少なかったこと、ステージIの比率が低かったこと等が全国平均を下回った要因と考えます。肝細胞がんの生存率は、背景肝疾患の程度により大きく左右されるため、さらなる検討が必要と考えます。

非小細胞肺がん

全体の生存率は、全国平均と比べ、3.2%ほど低い結果でした。全国平均と比べ、ステージ、観血的治療の有無、発見経緯は、ほぼ同等でした。80歳代以上の患者比率が高いことなどを考慮すれば、概ね妥当な生存率だと考えます。

女性乳がん

全体の生存率は、全国平均と比べ、4.3%ほど低い結果でした。平均年齢が高く、70歳代、80歳代の症例が占める比率が高いことを考慮すると良好な成績と考えます。ステージ別の患者比率、観血的治療の有無、発見経緯に関しては全国平均と同程度でした。

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